【ざっくり解説】ジャパン・グレート・ビア・アワーズ2023について

アワーブルーイングの岡田です。

今年のジャパン・グレート・ビア・アワーズってどうだったの?という質問を頂いたので、内容を簡単にお伝えできればと思います。

ジャパン・グレート・ビア・アワーズ(以下JGBA)とは国内ビールの品評会で、毎年2月ごろ開催されています。

JGBAの事務局が公表している受賞結果(https://www.beertaster.org/medal/jgba2023_award.pdf)をもとに手元で集計してみました。
※集計結果に誤りがあるかもしれません。その時はご指摘いただければありがたいです。

今年のJGBAを私なりにまとめると以下の通りです。

  • 全体の受賞割合は65%
    • ケグ部門は70%、ボトル・缶部門は60%の銘柄が入賞。
    • 金賞は10.0%、銀賞は28.8%、銅賞は25.2%
    • 受賞ビールにはフルーツやハーブを使ったビールが多い。
  • メダル数が最も多かったのは「Derailler Brew Works」で22個
  • 金賞が最も多かったのは「スプリングバレーブルワリー」で5個
  • 金賞・銀賞の合計数では、「Derailler Brew Works」と「スプリングバレーブルワリー」が共に11個で最多

 

■ジャパン・グレートビア・アワーズ2023とは?

クラフトビールの品質向上に資するため、日本国内で醸造されるビールに特化した審査会で、2023年は158事業者から587銘柄がエントリーしました。

 同審査会では、「バランス」、「アフターテイスト」、「状態」に加え、飲む人の心に強く残る「魅力」を評価します。

 点数によって金賞(50点満点中45点以上)、銀賞(50点満点中42点以上)、銅賞(50点満点中40点以上)が授与され、その数に制限はありません。

 

■エントリー数と、金・銀・銅の割合について

ざっくりとまとめると、ケグよりボトル・缶の方が約2倍のエントリー数がありました。また、入賞率はケグの方が10%高く、堅実に入賞を狙うならケグが可能性が高い、というところでしょうか。

【全体】587銘柄がエントリー

全体 銘柄 割合
入賞 376 64.05%
金賞 59 10.05%
銀賞 169 28.79%
銅賞 148 25.21%
受賞なし 211 35.95%

 

【ケグ】197銘柄がエントリー

ケグ 銘柄 割合
入賞 139 70.56%
金賞 27 13.71%
銀賞 61 30.96%
銅賞 51 25.89%
受賞なし 58 29.44%

 

【ボトル・缶】390銘柄がエントリー

ボトル・缶 銘柄 割合
入賞 237 60.77%
金賞 32 8.21%
銀賞 108 27.69%
銅賞 97 24.87%
受賞なし 153

39.23%

 

残念ながら受賞ができなかったビールも3~4割あります。

金賞は10%前後なので、狭き門といます。アワーブルーイングも来年こそは金賞を取りたいです!いや、必ずとります!

 

■受賞数が多かったビアスタイル

ビアスタイルにも傾向がありそうです。

今年はフルーツ・スパイス系ビールとIPA/ペールエールの受賞が目立ちました。

【受賞が多かったビアスタイル】

ビアスタイル

総計

2.フルーツビール

6

8

11

25

8.ハーブおよびスパイスビール

4

6

9

19

3.柚子ビール

1

10

6

17

111.フリースタイル・ライトエール

4

7

3

14

99.アメリカンスタイル・インディア・ペールエール

5

9

14

63.南ドイツスタイル・ヘーフェヴァイツェン

3

4

6

13

95.アメリカンスタイル・ペールエール

7

6

13

79.クラシック・イングリッシュスタイル・ペールエール

7

5

12

67.スペシャルティ・セゾン

1

4

5

10

80.イングリッシュスタイル・インディア・ペールエール

2

4

4

10

 

【金賞の受賞が多かったビアスタイル】

ビアスタイル

2.フルーツビール

6

8.ハーブおよびスパイスビール

4

111.フリースタイル・ライトエール

4

116.フリースタイル・ハイアルコール・ダークエール

4

63.南ドイツスタイル・ヘーフェヴァイツェン

3

80.イングリッシュスタイル・インディア・ペールエール

2

18.セッション・インディア・ペールエール

2

100.ジューシーまたはヘイジー・インディア・ペールエール

2

13.コーヒービール

2

62.コンテンポラリー・ゴーゼ

2

112.フリースタイル・ダークエール

2

88-A.ブリティッシュスタイル・バーレイワイン・エール

2

 

金賞・銀賞の受賞が多かったビアスタイル】

ビアスタイル

総計

2.フルーツビール

6

8

14

111.フリースタイル・ライトエール

4

7

11

3.柚子ビール

1

10

11

8.ハーブおよびスパイスビール

4

6

10

83.ロブスト・ポーター

8

8

63.南ドイツスタイル・ヘーフェヴァイツェン

3

4

7

79.クラシック・イングリッシュスタイル・ペールエール

7

7

95.アメリカンスタイル・ペールエール

7

7

80.イングリッシュスタイル・インディア・ペールエール

2

4

6

 

■成績がよかったブルワリー

どこのブルワリーが多く受賞したのでしょうか?

最も多くのメダルを取ったブルワリーは、 「Derailler Brew Works」でした。おめでとうございます!!

金賞トップは「スプリングバレーブルワリー」。さすがです...!!

金賞+銀賞の受賞数は「Derailler Brew Works」と「スプリングバレーブルワリー」が同数首位でした。

 そのほかの順位はこちら。

【受賞数ランキング】

醸造所名

総計

Derailler Brew Works

3

8

11

22

スプリングバレーブルワリー

5

6

10

21

株式会社イクスピアリ(ハーヴェスト・ムーン)

1

6

2

9

株式会社横浜ビール醸造所

3

4

2

9

富士桜高原⻨酒

1

5

2

8

TSUKIOKA BREWERY

4

3

7

富士⾒⻨酒醸造所

2

5

7

BREWPUB OZONE

1

1

4

6

CARVAAN BREWERY

4

2

6

 

【金賞ランキング】

醸造所名

スプリングバレーブルワリー

5

Derailler Brew Works

3

株式会社横浜ビール醸造所

3

むぎのくら⾕津醸造所

3

蔵王ブルワリー

2

CRAFT BEER BASE

2

Diamond Brewing

2

TAMTAMブリューイング

2

 

【金賞+銀賞ランキング】

醸造所名

総計

Derailler Brew Works

3

8

11

スプリングバレーブルワリー

5

6

11

株式会社イクスピアリ(ハーヴェスト・ムーン)

1

6

7

株式会社横浜ビール醸造所

3

4

7

富士桜高原⻨酒

1

5

6

むぎのくら⾕津醸造所

3

2

5

 

■最後に

2024年に、福井県内で20年ぶりとなるビール醸造所設立を目指すアワーブルーイングは、樽部門に「ザ・ファースト・バッチDH」と「ジャーニー」を出品し、それぞれ銀賞と銅賞を受賞しました。

どちらのビールも福井県内の醸造所の設備をお借りして製造しており、「ジャーニー」の原料の一部に福井県産のふくこむぎを使用しています。

ビールの発売を開始してから半年以内で受賞できたことは非常に嬉しいですが、金賞を逃した悔しさもあります。きちんと振り返って、これからも個性的なビールを一つ一つ丁寧に醸造していきたいと思います。

なお、私たちのビールはこのホームページから購入いただけます。

お取り扱い希望の小売店様、飲食店様がいらっしゃいましたらお気軽にご連絡ください。

 

※もし集計等に誤りがあればご指摘ください。

 

■商品紹介

【ザ・ファースト・バッチDH(銀賞)】

 アワーブルーイングの定番ビール「ザ・ファースト・バッチ」に、柑橘系ホップの王道「シトラ」と、土や草のような大地を思わせるユニークなアロマが特徴の「シムコー」をドライホップ(発酵タンクに直接ホップを投入する製法のこと)。2種類のホップによる芳醇な香りをお楽しみ頂けます。酵母にはアメリカンエールイーストをチョイスし、ドライに仕上げました。ホップと酵母の組み合わせにより、ホップ由来のしっかりとした苦味を感じつつ、カラメルモルト由来のコクを楽しめるようなビールに仕上がりました。

【ジャーニー(銅賞)】

 福井県初にして、アワーブルーイング初のIPA(インディア・ペール・エール)。原料の一部に福井県産ふくこむぎを使っています。ホッピーでジューシーでありつつもキレのある味わいは、すぐに次の1口が欲しくなること請け合いです。ライチや白ブドウのようなホップアロマが香る爽やかなこの一杯は、あなたのビールの概念を大きく変えることでしょう。アルコールの高さを感じさせない、ライトでありつつも本格的なIPAになりました。ラベルは、ふるさと福井の街を颯爽と走る様子を表現しています。

 

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